
キングコングの西野といったら?
イケメンで、過去のM1優勝者、キングコングのつっこみ役。
辛口で嫌われ者キャラが見せる独特の笑いのセンス…。
そんな彼、実は今、年商7億円のビッグビジネスマンなんです!
繊細で目を奪われる画風の絵を描き、クラウドファンディングで資金を集めてはいくつものプロジェクトを成功させ、何千冊も重版がかかる本を毎年出し、立ち上げた株式会社の社長を務め、全国各地からの講演会オファーを受ける、日本最大級のオンラインサロンのオーナー!
キングコングの西野こと西野亮廣が、芸人でありながらコントもそこそこに、大金を稼ぎ出し経済を動かすビッグビジネス成功者であることを知っている人が、一体どのくらいいるでしょうか。
キングコング西野といえばどんなイメージ?
相方の、おサルさんみたいな梶原と、軽快なテンポでどんどん漫才を進める。
この人、頭がいいんだろうな、というのが最初のイメージ。
東京系というよりは、大阪のノリ。
当時、ダウンタウンにちょっと似たシニカルな漫才スタイルは、あっという間に人気を博しましたよね。
そのまま勢いに乗って、吉本系漫才ブームが盛り上がってきた頃にM1優勝。
そして、活躍はどんどん追い風に吹かれ、人気お笑い番組「はねるのトびら」のレギュラー。
キングコング西野といえばそんなイメージではないでしょうか。
それがあるときふと、フェイスブックで友人が紹介していて、見た瞬間思わず目を奪われる絵の作り手だと知った時は驚きでした。
ビッグビジネスへの入り口は、口コミで広がった絵本
細かくて、繊細で、不思議で。
ちょっと怖いような、でもどこか懐かしさを覚えるような、一度目にしたらしばらくみつめてしまう画風。文字はなくともストーリーが見えてくる、独特の世界観をもつイラスト。
え?
これ、いったいなに?
あの絵を目にして、そんな風に思ったのは私だけではないはず。ジブリを思わせるような、不思議な西野ワールド。
思わず引き込まれたその画像をクリックすると、リンクの先には、そこから広がる1冊の本が公開されていたのです。
全部無料で。
試し読みではありません。
ストーリー全部をまるごと、しかも音楽付きで読めてしまったのです。
えええ、なにこれ。すごいもの見つけちゃった!
これ、テレビでもインターネットでもまだ紹介されてないよね?
みんな知らないよね?
是非教えてあげたい!
あの友達に、家族に、是非読んでほしい!
インスタグラムもツイッターもメジャーではなかった当時、メインで使っていたSNS、フェイスブックに私もすぐ投稿しました。
彼の作品はこんな風に、まさに口コミというスタイルで広がっていったように思います。
これがまず、彼を成功へ導いたステップの一つ目だったのではないでしょうか。
作品を見せたい側がお金を払う?
私が目にしたのは、「えんとつ町のプペル」という本でした。
先に書いた通り、それはまるごと全部、無料で公開されていたんです。
普通オンライン書籍は、表紙と目次が見られる程度。
数年前に導入された、数ページ試し読みができるサービスでさえ、なんて画期的だと感動したものです。
そんな中、全部無料。
しかも、著作権すらフリーに近い状態。
そんなことしたら、買う人いるのかな、オンラインで読めるから売れなくなっちゃうんじゃないの?
それが、買ってしまうんですね。
結果、40万部を超える大ベストセラー。
初めて出会ったその作品は、どんな年代にも感じるものがあるストーリーの良さがありました。
社会問題もうまく絡め、ちょっと予想を超える展開があり、あっと息をのむビジュアルのページがあり。
その世界観を見事に表す音楽があり、それがまた心を動かすのです。
すぐに口ずさめる短い作品なのですが、何度繰り返されても嫌みがなく、良い意味で耳に残り。
読後、感動でしばらく呆然とし、その次に私がした操作は、購入でした。
よく考えたら、我が家の子ども達が小さかった頃、本棚に並べていた絵本はすべて、一度良いと確信してから買った本でした。
知人に勧められるか、図書館や幼稚園で読んでみて、これはいい!手元にもっておきたい!
お金を出して所有したくなるのは、そんな風に思った絵本ばかりでした。
表紙の絵と、インターネット上の知らない人が書いた簡単なあらすじを読んで絵本を買う人って、きっとあまりいませんよね。
そこに気づいたのが、まずビッグビジネス成功者、西野亮廣を作り出すスタート地点だったのかもしれません。
10万部売れるより、一億人に知られたい
プロが商品を作り、それを楽しみたいお客さんがお金を払って、商売は成り立つ。
漫才も、絵本もそう。
食べ物だってそう。
それが、彼の取った手法は全然違ったのです。
まず面白いものを作る。
そして、広く広く見せる。
これこそが彼のビジネスモデル。
まずは自分のファンになってもらい、それを増やし、出資してもらう。
まさに古いヨーロッパの貴族のサロンスタイルですね。
お金を出して育ている芸術家を呼んで、その成果を楽しむような。
芸術家西野は、その出資金を元に、さらに集まったみんながびっくりするようなデッカイことをしてみせる。
これが彼の作ったサロン発のビジネスモデルのようです。
彼のサロンは会費月1000円。
仕事に家庭に、変わらない日々にちょっと疲れてくる中、月に1000円払って入れる自分の場所を確保する。
そこを訪ねると、なんだかいつも面白そうな話が持ち上がっています。
なぁなぁオモロイこと考えたんだけど、みんなでしようぜ。
家主西野が何か言いだし、1000円払うことで、自分もそのワクワクした話題に、メンバーの一員として参加できるワケです。
なんか楽しそう‼っていうことがひとつ、自分の日常に入ってくると、日々も自分自身も、ぱっと明るくなるんですよね。
彼の作品が気になって、ホレて、そうしてやってきた人が、どんどん増えて、一時は4万人超え、今もなお3万人を下らないビッグサロンになったわけです。
手を挙げた仲間 80人で、分業制の絵本作り?!
普通絵本はどうやって作られるのでしょう。
絵を描いて、そこから膨らむストーリーを文字で加える。
ここまで作業に必要な人数、総勢1人。
素敵なストーリー作家がいて、それに合ったイラストレーターを探して絵を描いてもらう。
この場合、二人。
それが、先に挙げた「えんとつ町のプペル」を例にとると、西野の書く本のスタッフは、だいたい80人くらいいるそうです!
そして制作にかかった期間、4年!!
まるで映画ですよね。
そのスタッフのほとんどは、採用され、雇用契約を結んだ人々ではなく、サロンの中で、「これ得意な人―?」「はーい」って決まったいろんな分野のプロだというから、もう何もかもが驚きしかありません。
それを、「全部タダで見せるし、著作権もフリーにする」というんですから。
彼のおもしろいことをしたい欲はまだまだとどまりません。
ハロウイン翌日の渋谷のゴミをどうにかしたい問題。
美術館をつくっちゃいたい計画。
ディズニー越えてやる作戦。
何それ何それ、なんかおもしろそう!
私も仲間に入れて!
人生で一番正解が広がり、常識がまだ備わってないおかげでハメを外せた学生時代。
イベントを思いついてワクワクしたあの頃。
それをこれからもやってやろうぜ!
これこそが彼のビジネスモデルの原点なのでしょう。
芸人から、年商7億のビジネス成功者へ
絵本から端を発し、一度勢いがついた彼のビジネスは急成長を遂げ、彼は今や年商7億を稼ぎ出すビッグビジネスマンなんです。
Youtubeで彼自身が語っていたところによると、月会費1000円を払うサロン会員人数は今や3万5千人超。
それだけで年計算で3億5千万円超の収入ということになります。
その他に、何か企画するたびに募るクラウドファンディングではあっという間に4千600万円を集め、ビジネス手腕を買われ、呼ばれる講演会は年間60回ほど。その収入年間3千500万円。
さらにCM契約、今も年間数十回立つステージのコント…。
「仕事の資金としては興味があるが、給与、生活費としてのお金は本当に興味がなくて」
そうつぶやく彼の幅広いビジネスは7億円に達し、イケメン芸人はあっという間にビッグビジネスマンになっていたというわけなのですね。
ビッグビジネスマン西野
迷ったら、無理な方、ありえない方を選ぶ、というのが彼のモットーだそうです。
そっちを選んだら、必死でやるしかなくなるから。
なるほど。
年が進めば進むほど、安定を求め、安心して日常を送れる方を選ぶものです。
家族がいてチャレンジするとか怖いし、なんかもう、疲れやすいし。
でもアクション映画は年代問わず人気があるし、サスペンスもゴールデンタイムに放映される。
人はいつでも刺激を求めているんですよね。
できればお手軽に。
自分じゃなかなかできないけど、すごいものを見てみたいし、それにちょっとだけ関わっていたい。
彼のビジネスは、そういう思い、ニーズに沿って大きくなり、成功してきたと言えるのかもしれません。
彼のプロジェクトがここまでビッグビジネスになったのは、私たちの夢の大きさを形作っているからなのでしょうね。
お笑いの場ではあまり見かけなくなったキングコングの西野、西野亮廣さんですが、今後はビジネスマンとしての活躍が楽しみです。